ストーリー
まるで姉弟のように育った幼なじみの航祐と夏芽。
小学6年生になった二人は、航祐の祖父・安次の他界をきっかけにギクシャクしはじめた。
夏休みのある日、航祐はクラスメイトとともに
取り壊しの進む「おばけ団地」に忍び込む。
その団地は、航祐と夏芽が育った思い出の家。
航祐はそこで思いがけず夏芽と遭遇し、謎の少年・のっぽの存在について聞かされる。
すると、突然不思議な現象に巻き込まれ――
気づくとそこは、あたり一面の大海原。
航祐たちを乗せ、団地は謎の海を漂流する。
はじめてのサバイバル生活。力を合わせる子どもたち。
泣いたりケンカしたり、仲直りしたり?
果たして元の世界へ戻れるのか?
ひと夏の別れの旅がはじまる―
通い詰めたおもちゃ屋、
秘密を隠した屋上。
誰しもにある、
アイデンティティの生まれた場所。
ひとりひとりのだいじな場所へと誘う、
これは記憶の旅路と言える。
懐かしさと甘酸っぱさと感謝が交錯する、
胸揺さぶられる漂流体験!
実際、昭和の巨大団地では、近接する住人御用達の病院で子供が生まれ、集会所で葬儀が行われていた。なるほど、「方舟」かつ「棺桶」の漂流団地とは、実にうまい見立てじゃないか!
そんな私たちに生きてほしいと強く訴えかける秀作。
何より圧倒的なイマジネーションとそれを実現した美術の素晴らしさ!
これは劇場の大画面で見てほしい作品です。
なんといっても、団地を代表として、昭和の建物がおおざっぱに言って船のような姿をしている、というのは大発見。タワーマンションのプロポーションでは「漂流」できなそうだ。どうすればいいのだろう。横倒しか。
それにしてもここまで精密に団地を描いてしまったら、今後の映像作品はたいへんだ。もう日本のアニメは団地をてきとうには描けない。監督の団地愛は、ずいぶんと罪つくりなことをしたものだ。
だからこそ、敢えて往く。実にスタジオコロリドらしい航路だ。
ずとまよの神曲に誘われて、ほんの一時…あの頃の“無垢”を思い出せた気がした。
過去に囚われること、そして未来のために手離すことを、場所を通じて描く本作。
アニメーションならではのダイナミズムで、少年少女の内面を壮大に可視化し、類を見ない団地映画となった。
“団地”という普遍的な懐かしさを感じる題材選びと丁寧な筋運び、それでいて決して地味にさせないアニメーションとしての楽しさを追及したシーン作りは圧巻!
同い年のアニメーション監督として元気をいただきました。
団地良い!!
漂流後の「団地以外は空と海」という絵の強さにもしびれました。
今までの人生で七回住む家が変わったんですが、良い思い出も悪い思い出もたくさんつまった家が無くなるという喪失感、少し分かります。
それもまた良い。
去り行く者達の、これからを生きる子供達への愛が存分に表現された作品。
作画演出も素晴らしく、団地が海に浮くわけないだろ!という常識をねじ伏せる圧倒的絵力。
現に浮いてるし波まで切ってる、なんなら嵐の中の大波を跳ねる!もう絵で見せられちゃったら納得するしかない。わからせられちゃいました。
誰もが過ごしてきた小学生の夏休みを振り返り、懐かしさで胸がいっぱいになります。
自分もその場の子どもたちと一緒に冒険しているような臨場感、
はたまたかつての記憶を揺さぶるようなノスタルジックさもあり、
大人になってからも青春を味わえた素敵な映画でした。
そんな”思い”を優しく思い出させてくれる心がすっきりする映画です。
劇中に出てくる雨や海の水の量と同じくらいとにかく泣いてしまいました。笑
団地が漂流―――(汗)どういう事??
ストーリーもテンポも早くて、見ているこちらがドキドキしちゃいます。
漂流はしたくないけど、こんな体験はしてみたくなる映画です!
そしてラストは、涙・涙・涙。
みんな必ず、ブタメンが食べたくなりますよ(笑)
これから大人になる子供たちへ
この体験を映画館でしてみては如何でしょうか。
夏の甲子園と、この映画が教えてくれた言葉、そして想いです。
子供の頃の自分にとって恥ずかしくない大人になるため、時折見返したい作品になりました。
子どものころを思い出しグッときました。
そして広大な海を漂流する巨大な団地の映像は圧巻です。
ぜひ映画館の大きなスクリーンでご覧ください。
また鑑賞後は無性にブタメンが食べたくなります!
登場人物の心の描写が細かく描かれている。
幼い頃に感じた自分の世界の中での孤独感を思い出したからか、気づいたら映像に惹き込まれていた。
前を見続けている主人公たちによって、励まされる内容。
立ち止まっても前を向く。
大人になった今だからこそ観ると励まされるそんな映画だった。
いろいろなことを体験することが少年少女たちにとって
どんなに大切なことなのかひしひしと伝わってきます。
ジュブナイル映画の新たな金字塔だと思いました。
そんなもやもやに「大丈夫だよ」と言ってくれるような作品でした。
ぶっきらぼうな主人公たちがどたばたしながらも、
想いを必死に伝えるさまが愛おしくて
笑いながらも涙がこぼれました。
ぜひ劇場の大スクリーンで観て欲しい作品です!
クライマックスにかけての怒涛の展開へ。
次から次へと心を揺さぶられて、最後は泣いていました。
ジュブナイルの成長と不思議な漂流世界が絡みあう爽やかな作品です。
子どもながらに色々抱えてて、ラストに向け成長がみられるのがよかったです。
映像がきれいなので映画館の大きなスクリーンで見ると迫力があると思います。
少年・少女だった方たちもあの時のトキメキや熱い思いを
臨場感、迫力のスクリーンでタイムスリップしよう!
大切な場所や物との思い出のために必死になる姿はとても胸を打ちます。
私自身も誰かの大切な物を作ってあげられるような大人になりたいと思える作品でした。
あのときの記憶と言うか、匂いを感じるような映画でした。
ぜひ大人の方に見ていただきたい、そんな映画でございます。